「キモい」という形容詞がある。
この言葉は、差別や偏見、迫害、イジメのシーンにおいて人々の口から発されることが多い。日本では1990年代以降、若者言葉として人口に膾炙するようになり、いまでは日常語になっている。英語でも “disgusting” や “gross” といった表現がほぼ同じ意味の口語として、人間に対してもよく使われている。
筆者は、この「キモい」という言葉・感情は、現代社会をネガティブな方向へと衝き動かす巨大な動力源のひとつになっているのではないか、と考えている。
自分が一番嫌いな言葉「キモい」。
人に対して使ったのならば、その人をいじめているということに気付いてほしい。
これほど、はっきりと確実にいじめをしている状態を表現する言葉はない。
まさに、いじめ認定キーワードだ。
人間様々な感情があるので、思うことは仕方がない。
しかし、公言してはならない。
人を傷つける言葉だから。
「キモい」と言っていい人なんていない。
それが分からない人がいるから、いじめはなくならないのだろう。
いじめをなくすには、人に対して「キモい」と言わないことから。
そういうネガティブな言葉が思い浮かんでも、公言しないことだ。


