“銀河系軍団”のガチなアメリカに逆転勝ちして世界一を奪還した侍ジャパン。日本列島は今なお沸騰しているが、スポーツライターの相沢光一さんは「60年近く日米野球を見てきた者として、今回の優勝と大谷翔平の『憧れるのはやめましょう』という発言に、感動とは別の感慨を抱いた」という――。
日本のメジャースポーツの野球。
かつては、国内のプロ野球で完結し、海外のベースボールとは別だった。
それを変えたのは、野茂英雄とイチロー。
日本の野球の国際化に大きく貢献したのは、この2人のパイオニア。
それに続く日本人メジャーリーガーたち。
2006年に第1回WBCが始まった。
回数を重ねるにつれ、アメリカもWBCに対して本気になってきた。
その結果が、前回の2017年第4回WBCでアメリカが初優勝。
今回の第5回もアメリカは連覇を目指し、本気で勝ちにきた。
それに対し、大谷翔平の『憧れるのはやめましょう』。
なんという、素敵な発言なのだろう。
もう、日米の野球の差は縮んできている。
その結果、日本は勝ちに集中して優勝した。
日本野球の大きな成長が感じられる第5回WBCだった。